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jap wit Attitudes 主張する日本人

SUPERMAN RED SON


著者 マーク・ミラー(作)

   デイブ・ジョンソン/キリアン・ブランケット(画)

訳者 高木 亮

発行 小学館集英社プロダクション

スーパーマン レッドサンはキックアスシリーズ、キングスマンシビルウォーなどで知られるマーク・ミラーがDCでの最後の作品として作ったスーパーマンです。

いわゆるアメコミアメリカン・コミック)です。

一応WIKIからアメコミの概要引用しておきます。

 

アメリカン・コミックス - Wikipedia

アメリカン・コミックスアメリカン・コミック)は、アメリカ漫画作品の総称である。アメコミとも略される。アメリカン・コミックスという名称は、アメリカの漫画と他国の漫画を区別するための呼び方であり、アメリカ国内では「コミック・ブックComic book)」あるいは単純に「コミック(Comic)」と呼ばれる。

通常の場合、アメリカン・コミックスは連続した物語の形式で綴られ、薄い月刊誌に連載される。「コミック(滑稽)」という英語での呼び名に反し、扱われる主題は必ずしもユーモラスな物であるとは限らない。実際は、ドラマティックでシリアスな作品がアメリカン・コミックの多くを占めているジャズやその他の文化と同様に、アメリカン・コミックは数少ないアメリカ発祥の芸術形式の一つである。

 

下線引いてあるとおり、大人向け作品が多いので世界中にファンがいるサブカルチャーですね。

アメコミの歴史も古いのですがスーパーマンは最初期から登場しているので初出しが1938年とおじいちゃん最古参のヒーローです。

ニコラスケイジもファンを公言していて、映画のオーディションに応募していたらしいです。(娘さんに禿げたスーパーマンなんてイヤと泣かれたとかいう噂も)

 

そんなベテランアメコミヒーローUSAの象徴が今作品ではまさかのソ連スーパーヒーローとして活躍しているとんでもないパラレル作品となってます。

コスチュームも 青いスーツから黒いスーツに、胸のシンボルもSUPERのSから鎌と槌イメチェン、衣替え変わって、同志スターリン(作品準拠)のもと能力を遺憾なく発揮し日々ソ連の平和を守るべく奔走してます。

 
あれ?....やってること変わって無くないか?
 
 
しかし最初の内はスーパーヒーローだったスーパーマンスターリンの死後だんだんと変わっていってしまい、最後にはスーパーマンvsアメリカ合衆国の最終決戦となってしまいます
 
2012年に発刊されているのでネタバレの心配もいまさらですがこれ以上は書きません。
 
この作品の面白いポイントは、世界の平和を守り、正しいことのために戦うというスーパーマンのスタンスは変わっていないんですよね。
ただ、もともとの作品が一般的なアメリカ人としての常識をもっているように、ソ連一般的な平凡な労働者としての価値観で行動するんです。
 
つまりマーク・ミラーさんはスーパーマンの出自を変える事で相手の立場で物事を考えてみる、立場の違いを超えて何が本当に幸せなことかを考え欲しかったんだと思います。
そして、正義の為に苦しむスーパーマンを通じて本当の平和を訴えかけたかったのだと思います。
 
自己責任論やポピュリズムが広まって、断絶はより強まる傾向があると思います。
そんな時だからこそ、私達一人一人がスーパーマンになるべきだと言うメッセージが込められていました。