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jap wit Attitudes 主張する日本人

華氏119 監督マイケルムーア主演ドナルド・トランプ

 

華氏119を見てきたので感想を書き連ねますよ。

映画『華氏119』公式サイト

https://gaga.ne.jp/kashi119/

 

何故トランプ大統領が生まれたかを追うドキュメンタリーです。

流れとしては

2010年トランプの大富豪仲間リックスナイダーがミシガン州州知事に当選します。

その後2013年頃デトロイト市等に非常事態宣言を行使し権力を強めて行きます

トランプがそれを見て「次に進むためなら仕方ない。国も同じかも」とか血迷った事を言って

2015年に出馬表明してしまいます。

後はご存知の通りトランプ大統領の出現です。

 

マイケルムーア監督はなんでこんな事になってしまったのか、アメリカはリベラルの国では無かったのかと疑問に思い、取材を続けるうちに

ミシガン州フリントの水道水汚染問題に行き着きます。

 

フリント市は水道下水局からヒューロン湖の水を取水していました。しかし財政が厳しい為財政非常事態の認定を受けミシガン州の管理下に置かれ、水源をフリント川からの物に変更されてしまいます。

この水源の変更に伴って新しい水道も建設されています。

何がしたかったのかは言うまでないですが、いくらなんでもとは思います。

そして、2014年4月フリント川に水源が切り替わって以来明らかに蛇口から出る水が濁っているなどの水質の低下が目立ち、調査したところ鉛が基準値の数倍検出され水質汚染が発覚しました。

 

当然住人からこの人災への抗議の声が上がりました。

フリント市の住人達の57%はアフリカ系で人種差別的な問題でもあるとも言う意見もありました。しかし当時はオバマ政権であり、オバマ大統領が行動してくれれば事態は好転すると抗議を精力的に継続していきます。

 

そして2016年5月4日念願かないオバマ大統領がフリントに訪れました。

コップに一杯の水道水で唇を湿らすためだけに。

 

結局非常事態認定がなされて、現在では各家庭にミネラルウォーターが配布されています。

パイプを交換する財源は無いそうです。

リックスナイダーは今のところお咎め無しです。ここら辺もう自分でも何書いてるかわからなくなってきます。でも事実ですこれが事実なのです。

 

住人達はこの裏切りで政権に対する深い無力感、政権への諦めの様なものを感じています。

 

この諦めや無力感こそがトランプ大統領出現の要因なのです。誰が大統領でも結局何も変わらないと言う考え方が蔓延し、うっかりトンデモナイ奴を据えてしまったのでした。

 

確かにこの様に無力感に囚われていたり不安な気持ちを持っている時に聴きごごちの良い派手な事を言われるとつい指示したくもなりますが、その結果がドイツで何を引き起こしたかは言うまでもない事です

 

それ以外の内容も盛りだくさんです。

現在起きている若い世代の運動やアメリカの選挙の悪しき習慣、トランプへの個人攻撃など見るごとに気づきや学べる事があると思います。

 

翻って日本はどうでしょうか?

国有地でやりたい放題し、沖縄で土砂搬入して、技能実習生は自殺して、税関は的外れな批判を悪びれもなくツイートする、更に消費税増税や水道の民営化を控えています。

現状のままでは良いとは思えません。

しかし、大それた事ができる訳でもありません。

 

いつか聞いた話ですが、nhkの報道の人達がツイッターでの「面白かった!」「興味深かかった」などのちょっとしたツイートでもプリントアウトして壁に貼り付けてるらしいのです。

彼らにとって140文字以内のツイートでも励ましになるのです。

 

どうやら些細なことでも働き掛ける事は可能らしいです。

其れを繰り返して行く事が大切なのだと感じました。